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2010年10月29日 (金)

金沢歴史遺産探訪月間「辰巳用水」

Img_703493z 「金沢歴史遺産探訪月間」。24日日曜には「辰巳用水探訪会」に行ってきました。
用水の町金沢に重きを成す辰巳用水を、特に今回は長い隧道を歩くことが出来るっていう長年の夢?を実現できるんですごく楽しみにしていましたよ。
中は濡れるんでカッパと長靴、懐中電灯が必需品で準備OK。市の用意したバスで一路上辰巳町を目指します!
Img_30131c 用水に入る前にひととおりレクチャー。
今年国の史跡に指定された辰巳用水ですが、維持管理をしているのはなんと民間。380年前に掘られた用水は、今でも農業用水その他現役で利用されています。水利権を持つ「辰巳用水土地改良区」の維持管理組合が、年に何度かの清掃と修繕、水門の管理なども行ってます。
今日もただ隧道に入れるってわけでなく、3箇所ある水門を早朝に閉めていただきました。
Img_30135c 市から補助がある費用は400万。たったそれだけで1年維持していかなきゃなのはとてもタイヘンです。最初に説明いただいた前の写真の組合の畦地さんは御年81歳。とても頭が下がりますね。

全長11kmある用水の約1/3が隧道。380年前に藩命を受けた板屋兵四郎はそれをわずか9ヶ月で完成させます。
その工夫は各所で同時に掘り進めるために約30mごとの横穴を掘って工期の短縮をはかったわけです。
Img_30139c まぁ説明はおいおいで早速隧道の中に入りましょう。
今日は50名が限定参加。二班に分かれてぞろぞろと入り口まで歩きます。ここにそんな入れる場所があるなんて知りませんでした。当然普段は非公開ですよ!




Img_30142c 隧道の内部です。頭うつよ、とか水浸しになんよ、とかいろいろ脅されたんですがww、結構広いスペースじゃないですか。身長の低い僕には充分です。
この水濡れて黒くみえるところまで普段は水が流れてるようです。




Img_30143c ちょっとわかりにくいかも知れませんが、昔の掘削時にも使ってた灯りを置く溝をタンコロ穴と言います。今日もその穴に灯明皿を用意して再現していただきました。これも組合の方がボランティアで。

昔は菜種油とかいい油を使えなくて、ニオイや煙もひどかったようで、やはりそれにも頻繁にある横穴が有効だったそうです。
Img_30148c 足元です。すべるすべると言われましたがやはりそれほどでも。
かなり水も引いた後なんでそんなに深く残ってないですし、わりと平坦。壁面もデコボコはあるもののごらんのようにフラット。11kmあるうち、この周辺の勾配はなんと2%。100m進んで2mしか下らないという土木技術は、380年前とは信じられないくらいですね。
Img_30155c これが横穴のひとつです。ここは石で下が補強されてますが、なにもないところがほとんどでした。
今でも雨も吹き込むし、草木や虫とかも入れちゃいますね。これが約30mおきに空いてます。




Img_30149c この辰巳用水の水は、兼六園の池をも潤し、藩政期は逆サイフォンの原理「伏越の理」で金沢城内の防火用水にもなりました。

最近なにかとこの隧道の見学会が増え、そのつど水門を閉じてるものですから、兼六園では代わりに井戸水を供給。そしたら水温のせいかカキツバタが狂い咲きしたりするそう。兼六園管理事務所から文句言われた、と金沢市文化財保護課の田形さんが冗談まじりでw。
Img_30180c あれ、もうゴールですか。この日は150m。入る前はちょっと怖いか、と想像してたんですが、全然、とっても面白くてあっというまでした。
頭気をつけなきゃは、ここだけですねww。





Img_30185c 出口はこんな感じです。出たら一気に駆け下りろって。









Img_30190c 出口のそばに水門が。あぁ、ここなら来たことがあります。なるほど、と思いましたが、当然ここも立入禁止。電動部分はソーラーを使ってるんですね。






Img_30192c 外はここです。向こうに見える、新しい「ほたる橋」のすぐ下手ってわけですね。三段石垣はすぐ下です。








Img_30193c 引き続いて三段石垣の説明。ここは辰巳用水を保護するために、頑丈な三段もの石垣が260mにわたって築かれたところ。草木に隠れて最近まで省みられませんでしたが、ものの重要性が評価されて発掘調査されました。

ここは昔は、この後ろを流れる犀川が蛇行してたところ。石垣まで流れがあったらしく用水をこれで保護。
Img_30200c 見えるところからさらに5列の石垣があって、ある程度川の土砂で埋められたらしい。石の大きさも城外の石垣の中では最大級のもののようです。よほど辰巳用水が重要視されていたのがわかります。
辰巳用水はあの上段の上を流れています。



Img_30202c さてバスは、ここを下って辰巳用水ぞいにある「土清水塩硝蔵跡」にきました。
越中五箇山などで生産された黒色火薬の原料の塩硝などを、ここで集積し、辰巳用水の水流を使って加工・製造していた、加賀藩のいわば秘密基地です。
ここも近年発掘調査が進み、この果樹園とかの農地・住宅地一帯、兼六園より広い約11万㎡が敷地でした。
Img_30204c 調合所という重要な施設は今マンションの下らしいんで、その全貌を明らかにするのは難しいようですが、数年前から土蔵跡や搗蔵(原料を水車で搗いていた)を発掘。少しずつその痕跡を確認することが出来ています。
来月11月中旬にも、今年の発掘が始まるようですが、今回は時間的余裕がなくて、現地説明会は予定がないそうです。ザンネン。
Img_30206c しかしここで雨が本格的に降ってきて、この後予定してた辰巳用水遊歩道を一時間歩くってのはキャンセルされて、これで今日はオシマイ。バスで仲良く金沢市役所へ戻りました。
搗島のあった梅林です。この上手はリンゴ畑とか、今はのどかな場所なんですがね。

ん~なんとも楽しい週末でした。ブログに挙げるのはタイヘンでしたがww。

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