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2006年11月27日 (月)

「武蔵国全図」

Img_37186s 「武蔵国全図」。東京よりむしろ、地方で地図を多く置いてある書店のほうが、各地の旧国の古地図があったりする。大桑の「いまじん書店」で購入した。
安政3年(1856)。各都市の地図は幕府秘匿のためあまり流布しなかったが、国地図は江戸時代を通じてそれなりに出版されていた。幕末も近くなるとより精緻になり、この武蔵国全図は彩色も鮮やかで山川・郡境・村名はもちろん、当国の寺社仏閣の一覧も載せるなど情報量も多い。先刻紹介した明治の「大阪府管内細見全図」より出来はすばらしい。武蔵国の名の由来も載っている。「大和本記に秩父の山々が勇者のごとく勇壮で、日本武尊が東征の武具を岩蔵に納め埋めたので武蔵といふ」といったようなことが書いてある。
江戸時代の彩色出版なので、当然ながら版画である。自著板元が菊池脩蔵で、有名な江戸の日本橋壹丁目「須原屋茂兵衛」をはじめ13軒が出版官許されている。
左の赤い部分が江戸だが、幕末でも江戸の範囲は[深川・本所・駒込・巣鴨・高田・新宿・渋谷・高輪]までである。武蔵国は埼玉県と東京都、川崎・横浜のほとんどと広い。今の「さいたま」の範囲をみると、大宮・浦和より「岩槻」のほうが大都市のようだ。「三沼」も大きな沼としてある。一時期地名としてなくなった今の横浜市都筑区は長く「都築郡」だったし、「千住」からさっきの「さいたま」よりさらに「鴻巣」までずっと「足立郡」だ。こういった旧郡の範囲を全国研究するのがこの先の目標である。(既に「和名類聚抄郡郷里驛名考證」は手に入れてある。が時間がない)この古地図が充分な参考資料になるだろう。

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